7時19分による文章の類
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性悪説のひとつとして
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 界隈で知り合った一組の男女と、その知り合った男の部屋へ私を含め三人で向かった。その男は用事があるとも言わず部屋を出て行ってしまったので、女を優しさでくるんだ下心で口説いて自宅へと抜け出した。
 帰る道すがら、学生時代の女友達や会社の元同僚に出くわしたが笑ってごまかし自宅へと急いだ。下心で一生懸命なのは疑いようのない事実だ。

 自宅は小学生時代に住んでいたアパートに似ていて、一階だった。鍵を開けると嫁の姿が見えた。

 振り返って女のきょとんとした顔を見るなり私は、ごめん、嫁とその友達が帰ってきてるから今日は無理だわ。そう言って何故か自宅の鍵を女に手渡し追い出した。女の顔を見ることが出来なかった。

 嫁と友達がいる部屋に入り、冷や汗をかいているところで目が覚めた。

 喉が渇いていて、両手は股間に被さっていた。リビングのテーブル脇でいつの間にか寝ていたらしい。

 元々が下衆な人間なんだ。どんなに良い人の皮を被っていたって。

 テーブルに置いてあった生温いお茶を飲み干し、キッチンの換気扇下で煙草に火をつけた。行きずりの女とヤレなかった残念な気持ちと、まだ仕事から帰ってきていない嫁に申し訳ない気持ちと、まだ目が覚めきっていない混沌とした気持ちが、疲れきって怠い体の節々に纏わりついている。

 自分好みでもないが美人だと思った行きずりの女の顔は、もう思い出すとこも出来なかった。
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# by mottohikariwo | 2016-07-29 01:24
なにをもって正しいか
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 近くで祭り特有の甲高い笛の音が聞こえる。そう遠くはないけれど、どこから鳴っているのか見当はつかない。

 祭りに参加するわけでもなく、僕らは知らない街を散歩していた。

「ねえ、この傘見て」

 桜だよ、桜。そう言いながらシャッター音を響かせている。少し静まった通りにカシャカシャと鳴るその音は、遠くの祭り太鼓の音の隙間を縫って、自己主張していているように聞こえた。

 真っ青な空に赤い傘が見事なコントラストを見せている。

 満足した写真が撮れたのか、次の標的を軽やかな足取りで探している。

「やっぱりさ、桜はピンクじゃないよね。昔の人はよくわかってらっしゃる」

 僕の不思議そうな表情に、当然とばかりに笑って言う。

「桜は白色が一番綺麗に見えるじゃん」



♯White angel
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# by mottohikariwo | 2012-12-13 22:00
反して
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「可愛い!いいなあ、これすごく欲しい」

「お、ほんとだ。いいね。買ってもいいけど、いくらするんだろ」

 あ。彼女がぽつりと呟いた。

「値段が可愛くない」


♯Dejihari
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# by mottohikariwo | 2012-12-13 00:57
たくさんのひとを愛するということ
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 一夫多妻制という文字がチラリと目の前を横切っていって、はてと思う。

 結婚する前は少し羨ましいような気持ちを持っていたけれど、今思うと案外そうでもない。

 嫁一人愛するので精いっぱい。

 一夫多妻制の国の男性は、とても器用な愛情の使い方を心得ているのではなかろうか。と、感心したりしなかったり。


♯Dejihari2+++
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# by mottohikariwo | 2012-12-12 03:01
一歩
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「ほら、昔はさぁ、もっと気楽にやれてたじゃん」

 そうだったかもしれない。なんでだろ。色々考えちゃって。

「考え過ぎなんだよ。思いきって、前見てみなよ」

 うん。って素直に言えたら、もっと遠くまで見渡せるのにね。


#Diana mini
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# by mottohikariwo | 2012-12-11 00:04