冷蔵庫のぶううううんという音で目が覚めた。 ぬるくなりすぎたこたつの中からもぞもぞと這い出て、ペットボトルの水を口に含んだ。外の空気よりは幾分温かい部屋だったが、それでも吐く息は白いし、水は予想以上に冷たかった。季節は僕の鼓動よりもせわしなく進む。 家の目の前には小さな公園があって、昼間や夕方には子供たちの奇声や大声で活気付く。僕はいつもよりだいぶ服を着込んで外に出た。早朝の公園は静かだった。誰もいない公園の静けさはやさしく、厳かな空気で満たされていた。芝生が一面霜に覆われていて、ああ冬なんだ、と思う。ほうっと白い息を空気に混じらせて、そういえば、と思う。 僕はなんで外に出たんだっけ。 #HOLGA135
by mottohikariwo
| 2009-01-29 22:42
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